7days
黒、発見
アキさんが帰られてから、私達はゆっくりと朝ご飯を食べていた。
「しかし、美人だったなあ」
幸せそうにサンドにかじりつくリュウくんを横目に、私はレモンティーに口をつけた。リュウくん、鼻の下がデレデレ。何だか複雑。
「このあとは真吾ん家に行くんだろ?」
リュウくんは当たり前のように言うけれど。
“後悔しないで”
アキさんの言葉がリフレインする。後悔したくない、お母さんとお父さんを殺した犯人を知りたい。お兄ちゃんに会いたい。
知れるのなら、会えるのなら、何だってするって決めてきた。リュウくんやタツキさんがそんな私を支えてくれるから。
けど、今は真実を知るのがとても怖い。寸前で立ち止まってしまう。臆病な自分。
「レイ?」