7days



痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。



今になって痛みが襲ってくる。痛い。そしてお腹が燃えるように熱い。熱い。



「……っ」



痛くて話せない。やばい。やばい。



「大丈夫だから!救急車呼んだから!」



泣きそうな顔のタツキさん。ああ、また心配かけちゃったなあ。



力を振り絞って目を凝らして奥を見れば、いつかの刑事さん2人がアイツを取り押さえていた。



ああ、良かった。



そう思ったら意識が朦朧としてくる。



「レイ!!レイ!!」



必死にタツキさんが私の名前を呼んでくれるけど、それに答えることが出来ない。



お兄ちゃんのこともあるのに。



ああ、もう。ダメだ。お兄ちゃんのことはタツキさんに任せよう。彼なら何とかしてくれる。



私はもうダメだ。



死ぬんだ。お母さんとお父さんのところに逝くんだ。



ごめんね。おじいちゃん、おばあちゃん。リュウくん。タツキさん。



本当にごめん。もうだめだ。


今までありがとう。



――――私は意識を手放した





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