7days




「そろそろ行くか。じいちゃん達待ってる」



「……うん」



私が立ち上がると同時にリュウくんが微笑みながら、そう声を掛けた。



幼さが残る純粋無垢な笑みが私は好きだったのに、その影はなくて。



その顔はやつれているようだった。



当たり前かもしれない。入院していた三日間。一番近くにいてくれたのは、おじいちゃんでもなくおばあちゃんでもなくリュウくんだった。



従兄という近くて遠い関係なのに、リュウくんは私のことを実の妹のように接してくれる。




もちろんお兄ちゃんのことも。






< 53 / 310 >

この作品をシェア

pagetop