7days
「怖かったよな」
怖かった。お父さんとお母さんがあんな姿になってしまったことが。その姿で毎晩夢に出てくること。
「寂しかったよな」
寂しかった。その夢から覚めるたびに。そのたびに。一人だって思い知らされた。
「……辛かったよな」
辛かった。近所の人からの心無い視線も。非通知設定のなりやまない着信も。全てが嫌になった。
お兄ちゃんが犯人だということも。タツキさんと別れなくちゃいけないと思ったことも。
タツキさんの吐息が耳元に当たる。
「俺は…」
彼は私が一番欲しかった言葉をくれた。