7days
煙草の自動販売機の前を通った。
―――PM00:30
値段は410円のものもあれば500円代のものもあった。でも、自動販売機は起動していなかった。
吸いてぇなあ。
昔の記憶が疼く。あの味を思い出す。恋しくなった。なんて、
笑える。
その自動販売機がある角を右に曲がり少し歩いた左手にあるのが俺のバイト先。
この町並みに合わせた洒落た景観のカフェ。
昔のことが知られていたらしくバイトが見つからなかった時。最後の望みを抱いてここのバイトに応募した。
ダメかと思ったけれど採用の電話をもらったときは本当に嬉しかった。