7days
この甲高い笑い声の主は。顔を上げるとその人は口元を抑えながら、まだ笑っていた。人の気も知らずに。
「そ…そんなに笑わなくても良いじゃないですか――タツキさん」
ごめんと言うけどタツキさんはずっと白い歯を見せたまま。というか見られていたのか恥ずかしい。
「大丈夫?」
綺麗な黒髪にぱっちりとした二重。目鼻立ちのはっきりした顔立ち。白のカッターシャツに上下黒の従業員服を上手く着こなしている。
右手には外ぼうき、左手にはちりとりを持っている。外掃除の途中か。
「あはは!大丈夫じゃないね。赤くなってる」
そう言って近づいてきて、私の前髪を払い額を触る。
それだけでドキドキしている私は相当タツキさんのことが好きらしい。