7days




「タツキ」



なんでノックと部屋のドアを開けるのを同時にするんだ。


急いでノートを閉じて、その声の主を睨みながら言葉を返した。



「何?…母さん」



母さんは俺の机に不自然に置かれたノートを一瞥(いちべつ)した。



「ご飯は?」



「いらない」



「いらないって……」



母さんは呆れたようにため息を吐いた。



「どこかで食べてきたの?」


「うん」



小さな嘘。





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