【短編】心のドア
「そりゃキツいね。もし哲哉がそんなことしたらわたしは即別れるで。」

この皐月には哲哉くんという彼氏がおる。

同じクラスだし、毎日一緒に帰ったりしてすごいラブラブ。

見てて微笑ましいけどたまにイライラしたりする。

わたしがうまくいってないから・・・。


大体意味わかんない。

付き合い始めたのは雄輔からだったくせに。

あのときは知らない番号からの電話がかかってきて、出ると


「俺、井上雄輔っつーんだけどわかる?平田さん彼氏おらんのやろ?付き合って。」


って突然の告白やった。

雄輔はかっこええし、モテるし、何でわたしを?ってのがすごい疑問やった。

元カノはすっごい美人なのにわたしなんてほんま普通。

でも嬉しかったし、断る理由もなかったからわたしの返事は


「ええけど・・。」

だった。


でも雄輔とはほんま一緒に遊んだりしたことない。

誘う勇気もなければ誘いももちろんないし。


「ほんまエスパーやったら雄輔の心の中が1番知りたいわ。やっぱもう・・別れた方がええんやろか??」


最近は思う。

だってあまりに辛いんだもん。

雄輔への気持ちが大きくてどうしようもないんやもん。
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