【短編】心のドア
その日は教習やってもちろん身に入るわけもなく、最悪続きやった。

次の日別れたて大樹と達樹に話した。


「お前が麗ちゃんともっと一緒におればこんななってなかったんやろーけどな。」


知ってるわ。

今さらまた言うな。

それから先はタブーかのように2人とも麗の話をせんかった。

女の子らやって昨日キレたのに普通にいつものようにおるし、もういつも通りやって自分に言い聞かせとった。




それからしばらくして廊下で麗を見かけた。

麗は隣のクラスの男と話しとった。


そのとき男が


「メールまたするわ。返事してな。」


って言うた。


それに頷く麗。

俺に気付いてない麗。


その男と付き合うんやろか??

付き合ってるんやろか??

大体その男は誰やねん。


「あいつは桜井修やで。」


横から大樹が言うた。

こいつ、エスパーか!?

それなら俺より麗の心を読んでほしいわ。


「聞いてへんけど。」


「誰やねん、って顔しとったけどな。」


そう言うと大樹は教室に入って行った。

桜井修、か。

麗のこと好きなんやろうなって直感で感じた。
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