キミに捧ぐ
―――だから笑ってて
いつかのことを、もしものことばかりに恐れないで今を見つめてほしい
「修汰さん…いってきます」
「いってらっしゃい
帰ってきたら荷物をまとめるから、早く帰ってね」
「うん、修汰さんも」
出るのが早い楓
早朝からのちょっとした会話に嬉しくなる
まるで…付き合っているような感覚に陥ってしまうから
「げ…時間が…」
いつもどおりに準備していたはずが10分ほど遅れていた
楽しいと時間がはやく過ぎるって本当なんだな…
そう思いながら病院へと向かっていた