bitter×sweetな恋ゴコロ



……何が起きた?


それは一瞬の出来事だった。



ハジメが近づいてきて、私の腕を掴んだ…と同時に、ものすごい力で引っ張られて……

そして、気づいたときには椅子じゃなくてベットの上に座っていて。


「ハジメ……?」


私は今、ハジメを見上げる格好になっている。

つまり……


「ちょっ…やっ…」


近づいてくるハジメの顔。

抵抗しようにも、両手首はしっかり押さえつけられているし、覆い被さっている大きな体をはね除けられるはずがなかった。

どんなに女々しかろうが、可愛い顔をしていようが、ハジメは“男”。

こうなったら、私は絶対に敵わない。


「……っ」


程なくして重なった唇に、不覚にも私の心は反応してしまう。


「ハ…ジメっ」


発しかけた言葉は、唇ごとさらわれてしまった。


なんで……?

熱く絡みつく感覚に、私の頭の中は完全に真っ白。

なのに、ちゃんと応じてしまうのは……


「……アヤも、うまくなったよね?やっぱり“練習”のおかげかなぁ?」

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