bitter×sweetな恋ゴコロ
××sweet
05*チョコレート
……今、何て言った?
「アヤってさー、勉強はできるのにそういうとこ頭回んないんだよね」
思考が完全にストップしてしまった私を見て、満足気に微笑むハジメ。
「意外に鈍いって言うか、何気に単純だしね」
可笑しそうに、くすくす笑うハジメになんとなくムカッとする。
コイツには言われたくない。
「だから、絶対にうまくいくと思ってたのになぁ。完璧な計画だったのに」
「“計画”?」
ムカムカしながらも、思わず聞き返してしまった私に、
「そ。アヤをその気にさせる計画。」
「はあっ?」
にこーっと無邪気に笑うハジメの意味するところはわからない。
どんな“気”だよ……
「アヤのことだから、そのうちきっと流されるだろうと思ったんだよね。“練習”が当たり前になっちゃえば、そういう気になるかなぁって。俺のこと、そういうふうに見てくれるようになるかな、って」