bitter×sweetな恋ゴコロ



はあ〜っ……

やっぱり、ハジメはハジメだよ。


何?その、子供じみた“独占欲”は。

わかりにくいことしてくるくせに、私の気持ちには気づいてないし……

私も悪いけどさぁ。


「アヤ?」


思わず項垂れた私を、心配そうに覗き込むハジメ。


「大丈夫?やっぱりまだ具合悪かった?」


なかなか顔を上げない私を見て、何やらカンチガイをしたらしく……

さっきまでの不敵な様子とは一転、途端にオロオロし始めた。


仕方ない……

私も少しは素直になるか。


ガタッ、と勢いよく椅子から立ち上がると、


「え?何?」


ハジメは驚いたように私を見つめた。


「……チョコ、作るわ」


あえて小さく言って、流しのほうに向かう私。

材料は全部、キッチンに置いてあったはず。

今からだって、十分間に合うんだから。


「やっぱりあげたいんだ……?」


ぽつりと、不機嫌そうに呟いたかと思うと、


「俺も手伝う。行くときはついて行くから。」


ハジメはすぐさま、私の横に並んだ。


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