sweet×sweetな恋モヨウ
「……〜っ」
恨めしげにアヤを見れば、俺のことなどすでにおかまいなし。
口の中でカラカラと転がる飴の音とはちみつの匂い。
まるで俺に見せつけているかのようだ。
いや、絶対に見せつけているに違いない。
……ん?待てよ。
「ほら、さっさと諦めて、勉強勉強。早くしないと10時に寝られないよ?」
母親みたい。
でも……
「あら。今日は随分素直じゃない…って、え?」
おとなしくアヤの隣に座り直すフリをして……
ぐいっとその身体を引き寄せた。
「……何?」
アヤの大きな瞳が俺をまっすぐに捉える。
至近距離で見ると、やっぱり綺麗な顔をしてるよなぁ。
これはウカウカしてられないぞ。
「……ハジメ?」
明らかに動揺しているアヤににっこりと微笑みかけてから、後頭部に手を回す。
「アヤさぁ…」
そして、ゆっくりと顔を近づけていく。
「そんなまどろっこしいことしなくても、言ってくれればちゃんとしてあげるのに…」