sweet×sweetな恋モヨウ
「さ、遠慮しないで食べて食べて。」
ほとんど無理矢理引き止められて、なぜか一緒に“食後のデザート”を食べることになってしまった。
「ハジメちゃん、ここのケーキ好きでしょう?ちょうどよかったわ。」
アヤと“幼なじみ”と言うことは、当然おばさんとも長いつき合いなわけで。
こういうことは珍しくない。
おばさんもおじさんも俺のことを息子みたいに可愛がってくれるし、アヤとのことも子供のときから応援してくれていたし。
「それにしても、アヤってば…来ないつもりかしら?仕方ないわねぇ。」
アヤの部屋のほうを見ながら、呆れたように呟くおばさん。
「ま、いいか。あの子の分も食べちゃいましょう。」
声をかけたにも関わらず、アヤが出て来る気配はない。
絶対、怒ってる。
やだなぁ。
「ハジメちゃんが甘いもの好きでよかったわぁ。アヤはあの通りだし、お父さんは食べないし…。早く“お婿さん”に来てちょうだいね?」