sweet×sweetな恋モヨウ
「ここは私の家。アンタの家はとなり。わかってるよね?」
「うん?」
まるで、小さな子供を諭すような口調。
素直に頷いてしまうのは、条件反射というやつか。
「だったらなんで、鍵を持ってるの?なんで、当たり前のように人のベットで寝てるの?」
さっきまで俺が寝ていた布団を指差す。
あー、ちゃんと元通りにしておかなかったから怒ってるのかな?
だってさ、クマだとかうさぎだとか…ぬいぐるみが邪魔だったんだもん。
仕方なく、それを直そうと手を伸ばせば……
「違うっ」
まるで俺の心を読み取ったかのように、バシッとその手を払われてしまった。
……じゃあ何?
首を傾げて見つめてみる。
そんな俺を見て大きなため息をつくと、
「私はね、ハジメ。アンタには“プライバシー”というものがないのか?って言ってるの。」
アヤは、まっすぐに俺を見据えて続けた。
「毎日毎日、毎日…人がいないときに、勝手に入ってくるな、ってこと」