sweet×sweetな恋モヨウ
「あそこで待ってて、って言ったじゃない。なんで、勝手に移動しちゃうの?」
俺のところに駆け寄って来るなり、またもや上目に睨んでくるアヤ。
「そうだっけ?ごめんね。」
可愛いなぁと思いながら、一応謝っておく。
「まったく、いつもそうやって……あ。」
アヤの視線が、俺の後ろでピタッと止まった。
そして……
「……彼女さん?」
俺の後ろから聞こえてきた、小さな声。
あー、いけない忘れてた。
「そうそう。紹介するね。」
アヤの身体を引き寄せて、アヤカちゃんと向かい合うように立たせて……
「“彼女”のアヤ。」
さりげなーく、アヤの肩を抱き寄せて紹介。
お?珍しく嫌がらないぞ。
「で、こっちはアヤカちゃん。“クラスメイト”なんだ。」
「は…はじめましてっ」
一瞬、顔を歪ませたものの慌てて挨拶するアヤカちゃん。
ハッとしたように、アヤも小さく頭を下げる。
そのまま、無言で見つめ合う2人。
……ん?
なんだ?この不穏な雰囲気は……