sweet×sweetな恋モヨウ
「アヤカちゃん!」
まさに“天の助け”!
居心地の悪い空気に耐えられなくなってきて、どうしたものかと思い始めたとき。
「みんな絵馬のところで待ってるよ?」
女の子たちと消えたはずのユキちゃん登場。
「あ…ごめんなさい。じゃあ、私はこれで…」
ユキちゃんに謝って、俺とアヤに軽く頭を下げて。
アヤカちゃんは逃げるように走り去った。
……どうしたんだろう?
「ハジメ、俺も行くから…アレ?もしかして……」
アヤカちゃんの後を追おうとしたユキちゃんの視線が俺の隣で止まった。
……あぁっ、そっか。
「そう。俺の彼女。」
「へぇ…。俺、ハジメの高校の友達で神崎って言います。よろしく。」
アヤに向かってにっこり笑いかけるユキちゃんは、普段から人当たりのよさは抜群だ。
「あ、私は…」
「知ってる。“アヤちゃん”でしょ?ハジメから嫌と言うほど聞かされてるから。」
「え……?」
「でも、まさかこれほどの美人だとは思わなかった。ハジメって、サッカーの試合以外でも奇跡を起こせるんだなぁ。」