sweet×sweetな恋モヨウ
「……なんか怒ってる?」
帰り道。
隣を歩くアヤは、ぶすっとしたまま何もしゃべらない。
あの後、お守りを買ってご飯を食べて少しブラブラして…来たわけだけど、ずっとこんな感じ。
ユキちゃんが浄化してくれた空気は、2人きりになった途端に元に戻ってしまった。
当然、手もつながせてもらえない。
……俺、何かしたっけ?
途中まではいい感じだったのになぁ。
あのとき。
アヤカちゃんと会ったあたりからおかしくなったよね。
うーん……。
さっぱりわからない。
ついでに言えば、ユキちゃんに言われた言葉の意味もわからない。
俺ってバカなのかなぁ?
「ねー、アヤ?なんで機嫌悪いの?楽しくなかった?」
「……。」
「アーヤ?」
アヤの前に回り込んで行く手を遮って、その顔を覗き込んでみた。
「……アヤ?」
唇をきゅっと結んで、まっすぐに俺を見据えている瞳。
怒ってると言うよりも……明らかに、何かを言いたそうなんだけど。
「……言ってくれなきゃわかんないよ。」