sweet×sweetな恋モヨウ


「なっ…」


顔は見えないけど、かなり動揺してるのがわかる。

……面白いなぁ。


「仕方ないから、今までのことは許してあげるよ。」

「な…なんで“上から目線”なわけ?そもそも“許す”も何も…「でも、」


アヤの言葉を思いっきり遮って続ける。


「たまには、それをちゃんと伝えてくれる?“察する”なんて、俺には絶対に無理だから。」

「……え?」

「方法は……“言葉”でも“態度”でも、どっちでもいいからさ。」

「どういう意味……?」


……アヤってば。
全然わかってないな。

賢いくせに、こういうことに関しては頭が働かないんだよねぇ。

鈍いって言うか、慣れてないって言うか……

普段すましてる分、そこがまた可愛いんだけどさ。


「だからぁ、」


“恋愛初心者”のアヤには、ちゃんと詳しく教えてあげなきゃね。


「“スキ”か“キス”。どっちかは必要ってことだよ。」


つまり、


「言葉で“好き”って伝えるか、“好き”って気持ちをこめたキスをするか…しなきゃダメってこと。」


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