花ときみ
―8:00に教室に着いた。
着いたら、すぐに科目の教科書類を机の中にしまう。
それからは朝のSHR(ショートホームルーム)が始まるまで、友達と話したりする。時には、友達から頼られて勉強を教えたりする。時間がたてば、ぞろぞろとクラスメートが登校してくる。「おはよう」の声が飛び交う。
すると、毎朝職員朝会を終えた先生たちがそれぞれの担当教室へ入っていく。
俺の担任も教室へ入ってきた。
「おーう、委員長、挨拶。」
担任は、男で年は父さんと同じくらい。がたいが良い割には。体を動かすのは得意じゃないらしく、担当教科は数学だ。性格は、明るくて、優しくて、面白いので学年問わず多くの生徒から人気が有る。
「起立、おはようございまーす。」
「おう、おはようなー。」
「着席。」

「今日は、後期中間考査まで2週間だ。勉強してるかー?
 来年はお前ら、受験や就職するんだから、きちんと勉強しろよ?」
そうか。もう来年は受験生か。
俺はまだ、大学へ行くのか、就職するのかも決めてない。
けど、こんな田舎じゃ大学行くのも就職するのもキツイから、外へ出るしかないな。
「じゃぁ、以上だ。SHR終わったら、野崎、ちょっと来い。はい、号令。」
稜人、なにやらかしたんだ。
「起立。礼。着席―。」

担任は稜人を手招いて、廊下に出させた。
稜人は笑いながら、廊下に出て行った。


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