カノジョの秘密。
学校に着いて、クラスに入る。

「更紗~、おっはよー。」

「おはよう茜(あかね)ちゃん!」

中学からの親友である茜ちゃんが声をかけてきた。
茜ちゃんはサバサバしてて、あたしとは違ってしっかり者で優しくて、昔から大好きなんだ。

「相変わらず今日も元気ね、あんたは。」

「そういう茜ちゃんは、なんだかおばさんくさいね。」

「んん?なんか言ったか?」

「なーんにもっ!」

頬っぺたをつまんでくる茜ちゃんとじゃれあいながら、席に座る。

「っていうか、あんたまたオトコと別れたんだって?」

「あー・・いや、ははは。」

席に着くと、唐突な茜ちゃんの指摘に、思わず頬が引き攣る。

「はああ・・・。これで何人目よ?中学2年生の時から悪いオトコに引っ掛かり引っ掛かり・・・。いつも、やめろってあたしは言ってるでしょーが!」

「だって・・、好きって気持ちは止められないでしょ!?」

「あんたばか?毎回似たようなオトコ選んで、毎回浮気されるか金巻き上げられるかで、毎回結局捨てられて別れてんのに、なんで学習しないのよっ!」

・・ううう、茜ちゃんの言葉に、反論の余地が見当たらない・・!!茜ちゃんの顔が「呆れてます」って言っている。


わかってるよ、わかってるんだけどさ・・・。

「いーい?更紗は可愛いんだからさ、もうちょっとマシなオトコ選びなよ。ね?」

茜ちゃんはいつもこうして心配してくれる。可愛いとかって言うけれど・・、そんなことないのに。

「・・うん。」

でもこれ以上茜ちゃんを呆れさせないためにも、笑って頷いた。


確かに、あたしはなぜか昔からオトコ運が最悪だった。
初めての彼氏には、3ヶ月で浮気されて捨てられた。
二人目の彼氏には、ヤラせてくれないからと殴られて浮気されて捨てられた。

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