カノジョの秘密。
三人目の彼氏は史上最高に優しくて素敵な彼だったけど、実は暴走族のリーダーのパシリをやらされていて、「お金を払ったら足を洗える」と言うから、その分のお金を用意して上げたら、連絡が切れた。

四人目の彼氏は・・・って、なんだか話してて虚しくなってきた。


つい先日別れたのは、六人目の彼氏だった。
バイト帰りの駅のホームで一目惚れして、声をかけた。彼は大学生で、猛アタックの末、付き合うことができた。
だけど、あともう少しで5ヶ月って所で・・・、フラれてしまった。

フラれた日、彼氏ん家に行ったら、別の女の人がいた。

また浮気・・・。

そう思った時、彼氏に「別れてくれ」って言われた。

そしてそのまま、ジ・エンド。


まあそんなこんなで、あたしのオトコ運は、自他共に認める最悪さ、ってわけなのです。


これで、お父さんとかお母さんがいれば、少しは叱ってくれたりするのかなあ。

なんて、たまにおもうけど、


お父さんとお母さんは、あたしが中学2年生の時に交通事故で逝ってしまった。
二人ともとても仲良しだったから、それはそれでよかったのかもしれない。

あたしは一人になって、中学卒業まではおばあちゃん家にいたけれど、高校生になって、学校がおばあちゃん家からだと遠いこともあり、一人暮らしをし始めた。バイトも始めた。

だけどおばあちゃんも、高校に入学してすぐに、死んでしまった。


今は本当に一人ぼっち。


でも、寂しいけど、つらくはないの。

茜ちゃんもいるし、ご近所のおばちゃんも優しい。バイト先の人も楽しい人たちばかり。

だから、あたしは幸せだ。


お母さんが言っていた。

「笑顔だけは、忘れちゃだめよ。」


だからあたしはいつだって、笑顔を忘れたりしないんだ。



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