大切なモノ
「なあ、明日香…。」



「ん?」




急に恭平に名前を呼ばれて、私は振り向く。




そこには、いつもとは違う雰囲気を醸し出した恭平がいた。




「何、恭平…。」



「俺は明日香に隠し事なんてしない。嘘なんてつかない。だからお前は俺を…ッ!」





「おはよう、明日香。」




恭平が話していたところで扉が開き、莉緒が入って来た。




「……おはよう、莉緒。」



「よッ!」



「あれ…?恭平もいたのか?」



「今日は楽しみで寝れなかったんだよー。」





さっきまでの真剣な表情とは一変して、いつものおちゃらけた表情に戻った恭平がそこにはいた。
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