もう一度あの頃に…、
②
次の日。
わたしはすぐにあゆの
とこへ行こうと思った。
しかしどこを探しても
あゆの姿はなかった。
まさか休み…そう思った時
あゆとその後ろに
あやちゃんとちさちゃんが
一緒についてきていた。
「お、おはよ…どうしたの?
その3人って珍しいね?」
わたしは何かを察した。
仲がいいから3人でいるんじゃない。
違う…違う…後ろにいる2人は
あゆに何かをいったんだ。
何か…何かって1つしかないじゃない。
「ナカザワノ事ヲ諦メロ」
それしか思い浮かばなかった。
いや、それしかないのだ。
「それじゃあゆちゃん。
約束だよ…守ってね?」
「う、ん…。わかった。」
ひきつった笑顔。今日一日
いつものような無邪気な
笑顔は見られなかった。
放課後。
わたしはあゆに聞いた。
その内容はめちゃくちゃだった。
それは登校してすぐのこと。
あゆは中沢とすごく仲がいい。
だから告白したらOK
される可能性のほうが高い。
しかしあゆは友達のことを応援
すると言ってしまったから
告白もなにもできなかった。
それを知っている2人は
あゆのことを利用する考えに
いたったようだ。
「あゆは自分から中沢と喋っては
いけない。わたしたちが聞いてと
頼んだら喋りかけてもいい。」
これがさっき言ってた
“約束”らしい。
これは本当に友達と
言うべきなのか。
いや言わない絶対に。
自分たちよりあゆのほうが
仲良いからと言ってそれは
やりすぎだと思った。