続・極道夫婦―姉と妹の恋―【完】
私が食器棚からお皿を取り出そうと後ろに向くと、将人たち3人が居た。

私は曖昧に笑いながら、愛美に「先輩、来たよ」と伝える。

愛美は「うん」と返事は返すも、鍋をシンクに持って行き、全く振り返らない。



理「代わるから、お前はテーブル拭いて来い」



りっくんが気を使ってか、私の手からお皿を奪い、私をキッチンから追い出した。

私はお皿の代わりに持たされた台拭きでテーブルを拭く。



理「美味そうなんだけど!」



愛美「お馴染みのメーカーだからね」



愛美の声が、私と話す時のトーンとは違う。

私の胸が、グサリと刺されたような感覚に陥った。
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