続・極道夫婦―姉と妹の恋―【完】
―――しかし、腕をガシッと、掴まれてしまった。



直「私から逃げるなんて、無理な話よ?」



愛美「…逃げるって、何ですか」



私はカーディガンのポケットに右手を入れた。

雅に連絡をする為だ。

でも、ある筈の携帯がない。

…そう言えば…!

映画を見る時、電源を落として、鞄にしまったんだ。

私は体を震わせた。



直「私から雅を奪っといて、どういうつもり?」



そんな私を無視し、直海さんは腕を強く握って来た。

痣が出来そうな位に、痛くて、キツい。

痛みに顔を歪ませる私に、直海さんは「言ってる意味が、わからないようね!」と、叫んだ。
< 132 / 234 >

この作品をシェア

pagetop