続・極道夫婦―姉と妹の恋―【完】
でも、私は母親の言う事に、胸を打たれた。



愛「ママね?愛夏を産む前に一度、1人、流しちゃった子が居るの」



愛夏「嘘……」



蕾兄とりっくんは、知ってたのだろうか。

父親と同じように俯いて居た。



愛「妊娠したからには、産みたかったわよ?けど、上手く漂着しなくてね…。水子供養した時に決めたの。女の子って、お坊さんから聞いたから、夏輝の“輝く”という字と、“生きる”を合わせて、“輝生ーキイー”ちゃん。結局、愛夏って、顔を見て決めちゃったけど…」



私は「雅…」と、雅を呼んだ。

雅はベッドから降りて、私と手を繋いだ。
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