ダーリンは金髪ヤンキー!?
あたしが前で、美沙が後。
でも何でか、あたしと美沙の席のとなりが空いてる。
だけど、鞄が横に掛かってる。
って事は誰かが取ったんだよね♪
女の子だったらいいなぁ~♪


どんな子が来るのかなぁ~??
あたしは、1人で勝手に自分の 妄想ワールドを繰り広げる。


「美和!?」

「……♪」

「アンタ顔やばいよ。」

「なっ…!なんて失礼なこって…」

《きゃー!!!》

あたしが美沙の失礼極まりない発言に怒りを爆発し、言い返そうとした時、クラスの女子が悲鳴に似た声を上げる。

思わずあたしと美沙は耳を両手で塞ぐ。

《拓哉くぅ~ん♪》

拓哉!? あたしは耳を塞ぎながらみんなが見つめる視線の先を見る。

ドッキュ~ン

今、胸を撃たれました。

カッコイイ~!!!


ドストライク!!あたしタイプ~♪

「美沙!あの人誰~??」

「佐熊拓哉…あたしの苦手な奴。」

「何で!?超カッコイイじゃん♪」

「あたしは、どうも…ああいうの好きになれないんだ。」

「あたし大好き!」

「はぁ!?」

「一目惚れかも~♪」

だってカッコイイんだもん。

《きゃー!!!!》

はぁ!?またΣ( ̄◇ ̄*)エェッ

あたしと美沙は耳を両手で塞ぐ
(本日二度目)

《雄大くぅ~ん!》


雄大!? あたしは、雄大を探す。
いたっ! えっ!?

雄大なんかめっちゃ不機嫌。


[side雄大]

チッ。 美和の奴。 他の男なんて見てんじゃねぇよ

てか何で俺が嫉妬してんだよ。


俺と美和が会ったのは、今日の朝
お互い、遅刻してきた
けど俺は美和より早くに学校に着いた。

俺は傘もささずに走って来たから、相当濡れてる。

こんな金髪ヤンキーが体育館なんて入ったらみんな空気が重くなっちまう。

せっかくの入学式だ。いい気分でしてぇよな。


だから俺は校門の近くでしゃがんでボーッとしてた。
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