ダーリンは金髪ヤンキー!?

▼嫉妬1。

[side美和]

雄大…怖い。


目が…怖い!怖い!


何で?? そう思ってると
佐熊拓哉くんがあたしの席に近づいて来た。

「君が…林野美和ちゃん??」

「はっ…はい!」

えっ!?何?

「僕。君に一目惚れなんだ…付き合ってくれるかい?」

えっ? ええぇぇぇ~!?

「え…嘘。」

クラスからは驚きの言葉でいっぱいだ。

「嘘じゃないよ。」

拓哉くんの目が真剣すぎて、一瞬"怖い"と思ってしまった。

拓哉くんの後には、さっきまで怖い目をしてた雄大がとても悲しそうな目をしていた。

それだけで胸がギューっとなる。

「拓哉くん…ありがとう。考えさせて?」

「うん。答えはいつでもいいから、ゆっくり考えればいいよ。」


そう言って教室の端の席に座る。
「席につけ~」

担任の先生が教室に入ってきた。

それと同時に散らばっていた生徒達が一斉に自分の席に戻る。

「ふぅ~よかった…」

「美和お疲れ…いきなりの愛の告白だったね?」

「うん。びっくりしたよ。」

あたしはイスの背もたれにもたれる。

「なぁ…さっきの告白…お前はなんて返事したんだよ。」


突然雄大に話かけらた。

「考えさせて…って。」


「ふぅーん。」

雄大は興味なさそうにそっぽを向いてしまった。

てか雄大の席ってあたしの隣!?

なんだぁ~

にしても美沙の隣は誰なんだ?


そう考えてみると教室のドアが勢いよく開く。

「やっほ~♪」

誰だ!?あの人… 髪の毛が…赤い。


「安土!!遅刻だぞ。」

「ごめんごめん~んなカリカリすんなって~」

「さっさと席につけ!」

「俺の席はぁ!?」

「そうだなぁー。」

「あっ!アッコ空いてるぅ~」

そう言って赤髪くんが指差した先には、美沙の隣だった。

でもあそこには鞄が掛かってる。

「美人な姉ちゃんの横~♪」

すると赤髪くんが美沙の隣の席まで近寄り、かけてあった鞄も無視し座る。

「最悪…。」

美沙がボソッと呟く。

「君なんて名前?」
無視…
「な・ん・て名前??」
無視…
< 34 / 141 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop