あの頃から君は
「私の事、美羽でいいよ」
「ん?」
「折角だから、美羽って呼んでよ」

 総司は優しいし話し易い。なんでもっと早く仲良くならなかったんだろうと、美羽は残念な気持ちでいっぱいになった。だからこそ、これからはもっと仲良くなりたい。

「私は嫌がっても総司って呼ぶから」
「別に嫌がらないけど、まあ、うん。美羽って変わってるって言われない?」
「言われない」

 真顔で返す美羽に、総司は声を立てて笑った。
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