旦那様は社長 ♥特別編♥
だけど気を失う時間も光姫は与えてくれなかった。
「どうするの?一週間の禁欲!守れないならここ、一生開けないから!」
「一生って……。お前、会社どうすんだ」
「たまってる有休消化するわよ」
「……」
もう他に光姫の機嫌を直す手段はないのか。
「どうすんの!?」
「……分かった。一週間、禁欲する」
完全なる敗北。
むしろこれは自滅とも言える。
「もし約束やぶったりしたら、離婚するから」
「分かったよ……」
弱いな、オレ。
溜め息をつくと、ガチャリと扉の鍵が開いて光姫が顔を覗かせた。
「光……姫!?」
そのカッコ、下着!?
「あ……」
光姫も自分が下着姿であることに今頃気付いたらしく、「キャッ」と言って身体を隠す。
だけど次の瞬間、気付いた。
「「あッ」」
オレも、光姫も……。
オレの身体の変化に。
「手をどけてよ!変態!その身体早くなんとかして!」
「バカやろう。お前がこうしたんだろ!!」
扉を閉めたい光姫と、扉をこじ開けて中に入りたいオレ。
「ほんとに離婚するわよ!?」
「早く中に入れろ!……っていうか、お前はさっき一体何をオレに詫びたんだ!!」
「きゃあああああぁぁぁ」
今日も始まる。
楽しい一日……?
『悠河はいつだって悠河なのです☆』
ーー悠河Side END☆