旦那様は社長 ♥特別編♥
悠河の次の手を止めた。
「どうした?」
「あの、えっと、今日は……その……電気消して、いい?」
「電気?」
「うん。今日は暗いほうが……いいなーって」
苦しい。
苦しすぎる言い訳だ。
だけど、もう今更後戻りなんてできない!!
不審な顔であたしを見つめる悠河を強く引き寄せて、どさくさに紛れて電気を消した。
あたしのキスに激しく答える悠河。
よかった……。
なんとか上手く誤魔化せたみたい。
このまま暗闇の中、悠河が気付かないうちに全部取っ払ってしまえば……
まだ逃げ道はある!!
「光姫……」
「んッ。……悠河」
悠河の身体の重みを感じながら、怪しまれることなく身を捩ることは至難の業。
「……ッ」
もう!
あとちょっとで外れそうなのに!!
だけどついに訪れた。
「あ……ッ」
悠河の手が胸に触れて。
いつもと違う感触に気付いてしまったのか、悠河の手とキスが止まった。