旦那様は社長 ♥特別編♥
「んもう!早くその鼻血止めてよ!キスしたくてもできないッ」
「……アホ。こうなったのはお前のせいだぞ」
「鼻血出すなんて普通思わないじゃない!!」
「オレだって初めてだ、バカ。鼻血なんて生まれて初めて出したっつーの」
「血を出し切ればいいのか?」と言いながら、悠河はティッシュを更に取り出しチーンと音を立てて鼻をかんだ。
「うぉっ!なんか鼻痛てー!」
そんな悠河に溜め息が出てしまった。
「残念だわ、悠河」
せっかく悠河2号は準備万端なのに……。
せっかく今日は朝まで盛り上がろうと思っていたのに……。
悠河のおでこにチュッとキスをして、そのまま悠河の胸にすり寄って今日は眠ろうと思っていたら。
「えッ!?」
腕をグッと掴まれ、そのままストンと悠河の身体の上に座らされた。
下からあたしを熱い瞳で見つめる悠河に胸をドキドキさせながらも、馬乗り状態の今に困惑。
「今日はお前が動くんだ」
「えッ、あたしが!?」
「当たり前。鼻血出たからってセックスできないなんてこと、あるわけねーだろ。ほら、今すぐでもオレは問題ない」
確かに、腰の辺りに確かに感じるその存在感……。
「って、納得してる場合じゃない!やだやだ!あたしこんなカッコじゃできないよ!!」
こんなフリフリな下着をつけたあたしが、いつもみたいに大胆な真似なんてできない。
今日気付いたこと。
下着によって、発揮されるパワーがまるで違う!!