旦那様は社長 ♥特別編♥
「あッ!!」
「……ッ!?」
急に声を上げられると、こんな自分に気付かれたんじゃないかと思って身体がビクンと跳ねる。
ドキドキドキドキ……。
ギュッと目を閉じて息も止めた。
すると、「そういえばもう納豆ないんだった。どうしよう……」
光姫のシュンとした声が聞こえる。
なんだよ。
ビックリしたじゃないか。
どんだけ納豆好きなんだ!お前は納豆星の住人か!?
安堵のツッコミを心の中で入れて、また片目をおそるおそる開けてみる。
光姫はすっかり納豆ショックから立ち直ったらしく、ストッキングにゆっくりとその細い足を通していた。
ゴクリ。
この瞬間、いつも喉が鳴る。
いちいち仕草がイヤらしいんだ。
いや、本人に言わせればきっと、そういう風にしか感じないオレが変態なんだろう。
そーっと閉じているもう片方の目を開けようとした時。
「あッ!」
「……ッ!?!?」
ビクビクっと身体が震えて、また両目をかたく閉じる。
今度こそバレたか!?
ドキドキドキドキ……。
「……ま、いっか。悠河には悪いけど」
え……。
「……」
おい。
お前、今いったい何を自己完結した!?
しかも、オレに悪いって何なんだ!!!!