童話迷宮




白い天井

白いベット

白い壁

白いカーテン

規則的に"ピッピッ"と鳴る機械音.


気付いたら隣にいたあたしと同じ病気の人は居なかった.


「苦しい…」


何も書かれていない本を残してきっと逝ってしまった.


そろそろあたしもあっちに行く頃なんだと思う.

うまく話せなくて
うまく呼吸もできない.

あたしの死を悟ったのか
周りには家族や友達.

そして、ずっと手を握ってあたしを見つめる
大好きな彼.


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