縦笛@ne.jp

翌朝…あたしはいつもより朝早く起きて、お弁当を作って行った。


普通の恋人みたいになれるよね?


このお弁当を一緒に食べて、手を繋いで、映画を見て…そんな“ありきたりなカップル”にあたし達なれるよね?


待ち合わせ場所にむかうと珍しくあたしよりも先に待ち合わせ場所で待ってる万俵くんがいた。


『おう!!今日は良いとこに連れてってやるからな。』


「ウン♪」


あたしは胸が高鳴っていたんだ。


手を繋いでもいいのかな?


いやっ、やめとこう。


今日は家以外の場所でデート出来るってだけで嬉しい。


多くを求め過ぎちゃダメだ。


『着いたぞ。』


んっ、ここドコ?


ピンクの光。


お城みたいな建物。


【HOTELプチトマト】


と書かれていた。


あたしはガッカリした。


淡い期待はいとも簡単に打ち砕かれたってわけ。。。


着いたのはラブホテルだったんだ。


すぐにフロントまで入る万俵くん。


『この部屋でいいよな?』


「わかんないよ…。。。」


慣れた様子で部屋の写真がのってるパネルをタッチする。


宿泊ではなく、もちろん休憩。


3時間だけのラブホテル利用…


どう考えてもエッチをするためにある空間。


エッチをするためにある時間設定。


ショックだった。


家デートとラブホデートくらいしかもうしてくれないんだね…。。。


そうなんだね…?

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