縦笛@ne.jp

『おい!お前に仕事だ。』


万俵くんは命令口調であたしに言い放つ。


「えっ?何?」


『このエロ本を置いてきてほしい。このページを開いた状態でな。その場所ってのは小学校の正門のトコだ。わかったか?すぐ行け。GO!』

    
何がGOだよ。。


あたしは呆れてどうしていいかわかんなかったんだ。


「無理。そんなコトしてなんの意味があるの?」


『このロマンがわかんねーのかよ。エロ本見つけた女子児童のリアクション見たら興奮すんだろ。ゾクゾクするんだよ!』


もう全然わかんない。


全く理解できない。


何が目的?


あたしは何のためにいるの?


あたし彼女だよね?


「ねぇ、万俵くん…どうしちゃったの?なんかあった?変だよ。」


『変?』


「うん、変だよ。」


『あのな。よく聞いてくれ。俺…変態なんだ。』


変態?


へ…ん…た…い?


もうよくわかんないよ。


そんなハッキリ言わないで。


いちいち口にしないでよ。







これ夢?


あたし悪夢を見てるの?


ショックが大き過ぎて、自分の頬をつねることさえ忘れてた。

< 126 / 171 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop