縦笛@ne.jp

ねぇ、今のあたしカワイイ?


石田の前にいる女は上手に笑えてるのかな?


外見はイマドキになれたけど…


中身がすっからかんだったりしないかな?


あたし不安だよ。


『なぁ、花子…』


“田中”から“花子”に呼び方を変えたのがあたしには変な気分だった。


「ふふっ、いつから花子って呼ぶようになったの?」


石田の顔はまるでチークを塗ったかのように赤くなった。


「もぉ~かわいい♪」


今度はあたしがナデナデしてあげた。


『茶化すなっつーの!』


えへへ。


本当に大事な人にやっと気づけて良かった。


いつだって、石田は優しかった。


いつだって、石田はあたしを見てくれた。


ドキドキ感というより安心感。

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