縦笛@ne.jp
教室の中ではみんながざわついてた。
『転校生が来るらしいぞ。』
『転校生じゃないよ!元々このクラスの子だよ!』
『男?女?』
『男!!!しかもヤンキー!!』
クラス中の言葉が行き交う。
うるさい。
ホントみんなうるさい。
要するにこういうことだ。
あたし達のクラスメイトはもう1人いたらしい。
それがどうやら入学前にケンカして大怪我し、入院していたそうだ。
だから2ヶ月遅れて今日から登校だってこと。
席に座っていると樹里に肩を叩かれた。
『ケンカで入学遅れるだなんて、いつまでもガキみたいな奴がいるもんだね?』
樹里はため息まじりでそう言う。
「ケンカかぁ。コワイ人なんだろうなぁ。あたし苦手だなぁ。」
『な~に言ってんのよ!あんたには関係のないことでしょ?どうせ男の子と口も聞けないんだから!(笑)』
図星だった。
そうあたしには関係ないこと。
確実に無関係。