グミの木の奇跡


さとしの悲しい顔をみてしまったあたしは

「ごめんなさい」


と無意識にいってしまった


「どうして謝るんだよ?」


「だって.さとしのさっきの顔・・・
すごい悲しい顔してたから・・・」


「そんな顔してたんだ.俺!?」


「うん」


「気にすることないよ!
いきなりだったからびっくり
しただけだから(笑)」


っといって頭をポンと叩いて


「いこっか(笑)また.去年のあいこ
みたいに遅刻しちゃうぜ?」


っといった。



その日からあたしとさとしの間
に距離ができたみたいだった。


でも.前と変わらずにちゃんと
お迎えにきてくれている。

それが.すごく嬉しかった。




何とかしてその距離を縮めたい
って思ったあたしは積極的に話し
かけたし.頑張って早起きもした。



でも.2人の距離はなかなか
縮まらなかったんだ・・・



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