グミの木の奇跡
小学6年生になったあたし。
さとしは高校生になっていた。
「ねぇ.さとし?」
「ん?」
「七夕の彦星さまと織り姫さま
も・・・たぶんこんな気持ち
なんだろうね・・・。」
「・・・例えば?」
「もっと.一緒にいたいとか
早く逢いたい.逢えても
ばいばいしたくないって感じ」
「そうだろうな。
お互い.好きなのにな・・・」
「うん。なんか.かわいそう」
「かわいそうじゃないだろ?」
「何で?」
「まだ.逢えるからいいじゃん♪」
「・・・そっか。」
「一生逢えないんなら話しは別だけど」
「・・・確かにね!」
「でも.どうして七夕の話したんだ?」
「だって.あたしたちみたいじゃん」
「俺たち?」
「・・・うん」