グミの木の奇跡
「あいこが!」
「・・・誰を?」
「そのお兄ちゃんのこと」
「えっ?」
「今まで気づかなかったの?」
「だって.さとしはただのヒーロー
で・・・いつも一緒にいるのが
当たり前だったから・・・。」
「いつの間にか好きになったんだ?」
「・・・好き・・・なの?」
「なら.目閉じて?」
あたしは言われた通りに目を閉じた
「まだ.何も考えないでね」
「・・・うん」
返事をしたもののあたしはさとし
のことを考えてしまってた。
思わずにやけてしまい
口元を手でおさえる。
それと同時に目を開いてしまった。
「あのお兄ちゃんのこと
考えてたでしょ?」