グミの木の奇跡




あたしはそう言って力いっぱい
さとしを抱きしめた。




「・・・さとし。」




「・・・・」




「あいこにさとしの
全部ちょうだい?」




「・・・・・」




「さとしに愛された証ちょうだい?」




「・・・・・・」




「さとし・・・・?」





「・・・馬鹿野郎・・・」




そう言ってさとしは
あたしを押し倒した。




8月26日。
確かにあたしたちは愛し合った。




< 90 / 156 >

この作品をシェア

pagetop