グミの木の奇跡
さとしのお母さんを追いかける
ようにあたしは小走りで歩いた
ナースステーションの隣に
小さな集う場所がある
そこにさとしのお母さんは
座った。そして、あたしも
正面に向かうように座った
「・・・あいこちゃん。
これから言うことを
よく聞いてほしいの」
「・・・・・はい」
「この前みたいな行為
もうしないでほしいの」
「・・・・この前」
「あいこちゃん・・・
あなたがうちの息子を愛してる
って言うことはよくわかってる
当然、今は思春期だからさとし
としたいとか思っちゃうと思う」
「・・・・・・・・」