梶山書店物語〈零〉
トタトタと小さいものが駆け寄ってくる。

東雲さんだ。

そんな、東雲さんに笑顔で迎えてやる。
とびきりの優しい笑顔で。

「あ、あの…」

「何か、ありました?」

「この前の御飯ありが…とうございました」

「ん?何の事ですか?」

自分で言っちゃうんだね。
あの時は、否定してたのに、嘘に耐えられなくなったのかな?






< 16 / 80 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop