梶山書店物語〈零〉
「離してください!お店です!」

顔が真っ赤だよ。
可愛いなぁ、もっと苛めたい。

「足、捻挫してないかなって思いまして」

「だ、大丈夫です!本当に」

それでも俺の目は見てくれないんだね。

「あ…」

東雲さんでも俺でもない声が聞こえる方を向くと店長の田中が、気まずそうにフイールドアウトしていく。

東雲さんの全身が熱いのが伝わってくる。





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