梶山書店物語〈零〉
盛岡さんと挨拶を済ますと、田中さんは「次は山口出版来たよ」と満面な笑顔で呼んでいる。

「東雲さん、おはようございます」

「…おはようございます」

何か怖い。
何だ、この永瀬さんに纏う、黒いオーラ。

「ずいぶん、楽しそうに話してましたね」

「え?そうですか?」

盛岡さんは男性の中では一番楽かも。
お父さんに近いからかな。





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