梶山書店物語〈零〉
「さぁ?」

答えを知っているような含み笑みで目だけで俺の顔を一瞬だけ見た。

「何とか手にいれますよ」

「真剣なんすねぇ」

「まぁね」

レジカウンターで二人真正面に並んで話していると慌てて帰ってくる東雲さんが、走ってきた。

「野良さん、田中さん呼んでないって言われたんですけど」

「本当っすか?勘違いっすかね」





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