梶山書店物語〈零〉
「何もなくて良かったです」

一安心した東雲さんは、のほほーん、と事情を理解した。

あの後、紙に書かれていた電話番号をかけると、警察の方だった。

警察の制服を着ているわけでもなく、ラフなシャツで万引きした男の子達を連行した。

俺も2時間の事情聴取受けた。

「盗むなんてバカっすね」

俺から見た野良さんは、仕事もスムーズにこなす。
ただ、野良さんは何に対しても同じ声色だ。

まぁ、仕事だけの関係ですから当たり前ですけど。






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